幼馴染みの期限

だから、さっきから私の口から出てくるのは、照れ隠しの言葉ばっかりだ。



「じゃあ、胸周り育てろっていうのも、実は本当に思ってたことじゃなかったの?」


「……」


思いつきで言った言葉に広海は無言になって、真っ直ぐに合わせていた視線をふっと逸らした。


「目が泳いでる!……やっぱり巨乳がいいんだ」


「うるせぇな。俺はお前がいいんだよ。貧乳だって、絶壁だって、お前はお前だ。そんなんで他の女になんか行かねえ……って、おい、帰るなよ」


「そこまでじゃない!ちゃんと谷間はあるもん!!」


「ちゃんとフォローしてやっただろうが。寄せて上げてやっとできた谷間だって構わねぇって……痛ってぇ」


ベッドから立ち上がりながら、思いっきり広海の頭に枕を振り下ろしてやった。



照れ隠しにしても、程がある。せっかく甘くて優しい恋人同士の雰囲気を味わっていたのに……貧乳はともかく、絶壁だとか寄せて上げたとか、やっとできた谷間だとか……


幼馴染み止まりの関係だったとしても、言っちゃいけないくらいに最低で、最悪な発言だと思うんだけど!


「寄せてないっ!自前だわ!自力で盛り上がってるわっ!!」


「じゃー、見せろ。いますぐ見せろ」


「……っ、最っ低!!」


< 307 / 345 >

この作品をシェア

pagetop