不器用な彼が隠した2文字




「晴希…」





小さな声でつぶやく。

久しぶりに読んだその名前は、びっくりするくらい懐かしくて。





ホームルームが終わって休み時間になると、一気にクラスメイトが晴希のところに集まる。




どこから来たの?とか、


有紗とどういう関係なの?とか、


彼女はいるの?とか。





そんな質問が交わされる中、晴希はゆっくりと立ち上がって私のところまで来た。

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