不器用な彼が隠した2文字




走り終わった朝比奈先輩は、息を整えてから私の方を見た。


かなり遠い応援席から見てたのに、目が合ったのがわかる。




シュル、とネクタイを外すみたいに首元の青いハチマキを外した朝比奈先輩は、


私を見てニヤリと口角を上げて笑った。






そんなイタズラっぽい表情も、可愛すぎるし。



私のハチマキを持っていった理由を、どうしても探してしまう。





ねえ、朝比奈先輩。




本当は私のこと、どう思ってるの?







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