不器用な彼が隠した2文字



「…くくっ」





靴を履き替えて外に出た瞬間、聞こえた笑い声に顔を上げると。




「朝比奈先輩…!」



昇降口の壁に寄りかかっている朝比奈先輩がいた。

なんで…




「お前、本当面白いな」


まだ笑っている朝比奈先輩。

紫乃といい、みんな私のことバカにしてない?




「忘れるわけないだろ、誕生日おめでとう」





その言葉に、よく分からないけど泣きそうになった。




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