不器用な彼が隠した2文字
「…なんと美しい姫だ」
「「「きゃーーーー!」」」
朝比奈先輩が話すたびに上がる歓声。
どうしよう、もう何もかも格好いい!
「…私のキスで、目を覚ませましょう」
その言葉には、今度は悲鳴が。
朝比奈先輩と、可愛すぎる女の先輩の顔が、近付く。
それはまるでドラマのワンシーンみたいで。
2人はどう考えてもお似合いで。
綺麗すぎるその場面に、会場中の全員が釘付けになった。
…朝比奈先輩は、私には手の届かないような人なのかもしれない。
だって彼の隣にいるべき人は、白雪姫で。
私みたいな普通の人は、釣り合うわけない。