フテキな片想い
「どうしたんですか?」
「晴美さんがね、食欲ないけど、これなら食べれるっていうから作ってみたんだよ。ティラミス。美雨ちゃんもどうかな?」
出窓に置いた目覚まし時計をちらりと見る。
二十二時を回っていた。
最近、甘いもの食べ過ぎ。絶対、太る。
私の脳は拒否していたけれど、誘惑には勝てなかった。二時間以上、間を開けてから寝ればいいよね?
「食べます」と口が勝手返事をしていた。
「解った。持ってくるね」
玲央さんが、部屋を出ようとした所で、「玲央さん!」と声を掛けた。
「ん?」と玲央さんは、口元に微かな笑みを浮かべて、振り返った。
「一緒に。久しぶりに屋根裏で、室内プラネタリウム観ませんか?」
ママと私の生活スペースである二階には、屋根裏部屋に続く梯子が、壁に掛かっている。
最近は、ほぼ物置と化していた屋根裏部屋は、本来は玲央さんの趣味である天体観測をするための天窓付きの空間だった。