フテキな片想い


天窓からは流れていく雲が見えた。月さえ出ていない夜空は、真央の心の闇を映したようだった。


元気でやってるの?


ご飯どうしてるの?


「文化の日に、真央の学校の文化祭に芽衣子と、先輩と行って来ます。真央に会えたら、話てみますね」


玲央さんは何も言わなかったけれど、小さく頷いたのが解った。


ゆっくりと回転する星座を見つめる。


どうしてメールをくれないの?


どうして電話に出ないの?




どうして私を好きになったの?




訊きたい事が山ほどある。


____真央、会いたいよ。



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