フテキな片想い
「つばさん、ごめんなさい。つばさんを応援したい気持ちがあるって言いながら、私、たった今、自分が誰を好きなのか解ったの。つばさんが前に言ってくれたみたいに、この気持ちは私の中にあったみたい」
電話越しに思いを告げた。
口から出た言葉を噛みしめると、泣きそうになった。
「……ごめんなさい」
つばさんの気持ちを知ってたのに、私は本当に鈍感で___
___「謝らないでよ。私は、とっくに振られてるんだからさ」
少しの沈黙の後で、つばさんはそう言った。
___「今、児玉といるの?」
「今は星夜くん、蛍さんの弟さんと一緒にいます。今から、真央を迎えに行きます」
「そう」とつばさんは短く答えた。
___「芽衣子には私から言っとくから……あのね、美雨。私さ、児玉よりずっといい男見つけるって誓ったから。全然大丈夫だからさっ、美雨は私に気兼ねするなよ。自分の気持ちに正直に!ね?」
返事をする間もなく、電話は切れていた。
「美雨ちゃんの靴ってどこにあるの?僕、一旦教室に戻って、真央のカバン取って来る。真央のことは、後は美雨ちゃんに任せるよ」と踵を返して階段を駆け上って行った。
暫く、画面を覗き込んだまま呆然としていた。
何となく、つばさんから応援してもらったような気分になった。