【完】ヘタレな彼氏



「あたしは優が好きだよ。すごく。

手を自分から繋げないヘタレな優も。

キスをしたくてもできないヘタレな優も。

キスが下手っぴな優も。


あと…」





腕につけてた髪ゴムで優の前髪をしばしってあげる。



なんの障害もなくはっきりと見える優の目。





「この綺麗な真っ黒の目も…」





思わず吸い込まれそうなくらいの漆黒の綺麗な色。



サラサラした黒髪を触る。





「この短い黒髪も…」





少しずつ近づいてチュッとキスをする。


とたちまち真っ赤になる顔。



< 11 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop