【完】ヘタレな彼氏


「軽いキスだけで真っ赤になっちゃう顔も…」





優の背中に腕を回して抱きつく。


するとおずおずとあたしの背中にも腕を回してくる。





「細身に見えて意外とがっしりしてる体も…


全部が好きなんだよ。

あたしが甘えられるのは優だけ。

素を見せられるのは優だけ。


だから…あたしは優がいないとだめなの…」





人見知りゆえにクールに見られるあたし。


周りが勝手に創りだしたあたしの像。


それを壊してしまいたい…けど弱いあたしはそれができなくて…


でも優には見せられたあたしの素の姿。





「あたしの傍には優がいなきゃだめなの。

優がいなくなったら…壊れちゃいそうになる…



もし優が他の人のところに行って

他の人を抱きしめて、名前を呼んで…キスをしたら…

って考えるだけでおかしくなりそう。

< 12 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop