最弱の少女とその義弟

「ラクス?…ラクスー、どこにいるの?」

義姉が俺を呼んでいる。
義姉…アーネスは、俺が言うのもなんだけど、美人だ。
周囲を気遣って行動できるし、器量も良いから、そこらにいてる女よりモテる。
さすが、村一番の金持ちの次女なだけあるよな…と思う。
とは言っても、俺はアーネス…アーネ以外のフィルド家の人間は嫌いだが。

そうこう考えている内に、アーネがすぐ傍まで来ていた。

「見つけた。…ラクスってば!屋敷の遠くまで行っちゃうの、やめてって言ってるでしょ。皆、心配するんだから」
『心配してるのはアーネだけだろ………いててっ!』

俺の自慢の耳がつまみ上げられる。
アーネは俺が大して痛いと思ってない、と勘違いしてるのか、
これでもか!!と力を込めてさらに引っ張っている。
……痛すぎて涙が出てきた。


「“皆”よ!私だけじゃないわ。姉や兄さん達、弟たちだってラクスのこと気にかけてるのに」
『わかった!わかったから、いい加減耳をつまむのやめろって!』

精一杯手を振って抗議していると、ようやくアーネの手が耳から離された。

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