双姫 Ⅱ


『どうして秋原達に
私の特徴を教えなかったの?』


それが疑問だった。


「…意味が無いと思っただけだ。

俺は収監されてる身だし、
罪を償う為にここに居るんだからな。」


『…その心意気をあの時に見せて欲しかった。』


親に揉み消されても自首して欲しかった。


『錦も元からあんなじゃなかったでしょ?』


「本当は優しい奴だった…。
でも、俺の影響で変わっていった。

アイツも…。
錦も俺の我儘に振り回された被害者なんだ。」


『…それにしても凄い忠誠心だけどね。』


飛び掛って来たし。


< 144 / 448 >

この作品をシェア

pagetop