双姫 Ⅱ


「朱音…。」


父さんから離れ、差し出された手を取る。


『やっとだね?類…。』


私は今日から『樺沢 朱音』になる。


「誓いのキスをどうぞー!」


この声は…。


『馬鹿愁斗…後でシバく!!!』


「でも、応えてあげなきゃ。」


『…へ?』


「二年も我慢したんだ。
これ位、許してくれるよね?」


『ちょ、待っ!んんー!!??』


腕を引き寄せられ、
深いキスを大勢の人に見られてしまった。


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