双姫 Ⅱ


ガララ


「おーお前らおそ…『光ちゃん、久し振り~!』」


李樹に支えられながら教室に入る。

類はもう自分の席に座っていた。


「朱音…?お前……。」


『あー…やっと退院出来たよ♪』


俯く光ちゃん。


怒ってるよね…。
光ちゃんとはあれ以来話さなかったし。


「……ッ…じゅおーん!!!!」


『だから、呪怨じゃないって…うわぁッ!!』


怒られると思っていたのに抱き締められた。


『こ、こうちゃん……ぐるじぃ!』


ほ、骨が折れる!!


「良かった!生きててくれて!!」


『泣き虫光ちゃんだ(笑)
そう言う割には見舞い来なかったじゃん?』


「朱音から「ただいま」って言うまで会わねぇって
直樹と決めてたんだよ。」


てっきり怒ってたのかと思った…。


『光ちゃん、ただいま!』


「おう!おかえり!!」


周りに人が居るのに私達は抱き締め合っていた。


< 67 / 448 >

この作品をシェア

pagetop