恋チョイス



あたしは、ひたむきにきき入るナカガワに気づいて、照れくさくなった。

調子にのって、べらべらしゃべった自分がのろわしい。

「ほんとにおもしろくないから、あきれてるんでしょ」


すると、意外なこたえが返ってきた。

「ヨシダさん、体を動かすの好きなんだね」


「べつに。そうかな?」

あたしは、首をひねった。


そういわれてみれば、立ち働いていると、バイトの時間はあっというまにすぎた。

帰りのぬくぬくしたバスのなかで、心地よい疲れにぼんやりすることも多かった。


いわれて、はじめて気がついた。

「そうかも」


「忙しかったの、楽しそうにはなしてたから。スポーツとか好き?」

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