恋チョイス
「まあまあ、リタちゃん、なにをいっているの?」
ハハオヤは、冗談でしょ、といわんばかりの取りつくろった笑いをもらした。
「あたし、本気でここに残りたいの。いいでしょ、お願い!」
あたしは、われしらず懇願した。
ここに残るためなら、どんなことでもでする気になっていた。
「無茶いわないで。退学の手続きは、もうすんでいるのよ」
「取り消して! できるでしょ?」
「無理よ。それに、今ごろはもう、引っ越し屋さんが、寮のあなたの荷物を運びだしているわ」
「なによそれ。うそでしょ?」
「ママ、うそなんかいわないわ。といっても、ゴミばかりみたいだったけど」
「いや! やめてええ!」
「さあ、もう行きましょう。わがままはよしてちょうだい」
「わがまま?」
あたしは絶句した。
急速に、視界がバラ色がかっていく。
ナカガワくん。
あたし、どうしたらいいの。
そこへ、はなばなしい電子音がわってはいった。