私は先輩の浮気相手 番外編。
涙ながらに言う彼女は、一瞬だけ微笑した。
そもそも先輩はそんな事しない。
ちらりと先輩を見れば俯いたまま。
あたしは賭けに出るしかなさそうだと思い、小さく呟いた。
「先輩が..そうやったと2人で見せかけて..。
それで先輩を怒らせ、殴ったと。
ひろさんとまいさんは先輩に殴られた、と嘘をついた。
この家で先輩だけ血の繋がりがないから..」
驚いた顔をしたひろさんとまいさん。
あたしはそこで先輩の悲しい過去を知ってしまった―。
―誰も先輩の言うことなんて信じてくれなかったんだ。
だから唯は...。
卒業した日、悲しげに呟いたんだ―....。