その一言を聞きたくて
あぁ…これだ。

あの夢の相手の唇の感じ。
そしてあのリップクリームの匂い。
間違いなくあの時のものだった。

キスをしただけなのに、心臓が嬉しさを表現するかのように躍動している。
だめだ。
このままだとキスだけじゃ済まなくなってしまう。

そう感じた友樹は、大輔が起きないように静かに部屋を後にした。


この日の出来事で確信した。

俺は大輔が好きだ。

ということを。
< 64 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop