wish
まるで、告白みたいな言葉だと友香は思った。

今なら、言えるかもしれない。


「あのね、昇…」

「何?」


「私、昇のことが好き」


一瞬驚いたような表情を見せた昇だったが、

「ありがと」


とだけ言って昇は顔を赤くした。


「だから…
私が夢叶える姿、絶対見ててね」


友香は小指を差し出した。

その意味をつかんだ昇も、自分の小指を友香のに絡ませる。


「約束」


言った声は青空に溶けていった。


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