朱色の悪魔
6.家族の終わり

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ほえー。秋も深まってきたから温かいお茶がおいしいねー。

おばあちゃんみたいなことを思いながら、またお茶を飲む。ほへー。

「朱音…起き上がれたのか」

「元気」

「おぉ…」

長男さんびっくり顔。

でも、実際には私布団の上なんだけどね?お布団の近くに急須とかポットとかを運転手さんが置いてってくれたんだけどね。

長男さんにもお茶を渡して、また一口。ほえー。

「で、お前実際どうなんだ」

「…んー。発作は起こるよ。それは麻薬じゃないと痛み押さえられないし、でも、動くのと症状止めるにはいつも飲んでるので十分」

「…どのみち、寿命は」

「短いままだろうね」

「…はぁ、お前なぁ」

ため息をついた長男さん。あは?

ふざけると頭をパコンッとされる。

「朱音、なんでそんな平気な顔してるんだよ」

「…平気に見えてるなら、よかった」

「…わりぃ」

平気ではない。でも、死ぬのが怖いと言うわけでもない。

ただ、少しだけもう長男さんや弟くんたちに会えなくなるのが寂しくなったりしてるだけだ。
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