朱色の悪魔

「あーかーねー?」

バレてた。玄関の前で門番がいた。

ズルズル連行されて、長男さんの前。

ちょこんと正座。お説教。

「大人しくしてろって留榎と約束してたよな?あ?」

「大人しくだっそ、う!?」

頭鷲掴みにされたっ。痛い!!

「部屋で寝てろって意味だ。歩き回るなって意味だ」

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」

怖い、怖い、怖い。

怒らせちゃダメだ。絶対。

長男さんのお説教は次男さんが帰ってくるまで続き、バトンタッチのように次男さんのお説教が続いた。

お説教が終わったのは午後6時。

正座のしすぎで足がビリビリ。バテっとその場でプルプルしてる。

「アホなのか?お前は」

「うぐ」

弟くんまで帰ってきた。

お説教の代わりに痺れた足をツンツンされた。

逃げようとしてもすぐにべちゃっとなって動けない。

さんざんいじめられて、1日が終わる。

次の日からは頑として布団から出なかった。
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