朱色の悪魔
『今日だろうな』
うわ、マジですか。でもこれ逃すと不味いよねぇ。
はぁ、1週間も…。人形化だな。
『シュリ、お前死ぬなよ』
「ご心配には及びません。また連絡してあげるよ」
『あぁ!?電話はしてくんじゃねぇぞ!!』
「またね~。クロさん♪」
さてと、準備しなきゃね。んー制服がいいかなぁ。
大分前の学校の制服で…。スカート短くして、軽く化粧して…。
………………………………………………。
おし。完成。結構いいんじゃない?
時間は…まぁそろそろ行きますか。
「朱音」
「うわ!?!?」
びっくりしたっ!!?
長男さんいつの間に…。険しい顔してる。うん、迫力満点。
「朱音、絶対に死ぬな。生きて帰ってこい」
「…はい」
生きる努力はする。約束する。
頭を下げたのはけじめ。偽装だらけの生徒手帳とか、お財布、申し訳程度に前の学校のノートをスクールバックに入れて、部屋を出る。
今度帰ってくるときは枦組がなくなった時だ。
わざと最寄りではない駅に向かうバスに乗って、繁華街を目指した。