ウサギとカメの物語 2
久住はさっさと小巻ちゃんたちの元へツカツカと歩いていき、ブーケを取った記念に新郎新婦と記念撮影をしていた。
その様子を呆然とした様子で、尻もちをついたまま優くんが眺めている。
「優くん……、大丈夫?」
おそるおそる奈々が声をかける。
優くんは目を見開いたままの驚いた顔で、硬直していた。
無理もない。
久住ってインパクトあるもん。
あの巨乳もそうだけど、それに似つかわしくない古風な風貌とか。
一度見たら忘れられない。
「立てる?」
私が手を差しのべると、優くんが何かをつぶやいたのが分かった。
よく聞こえなくて、「え?」と聞き返す。
彼はゴックンと唾を飲み込むと、ゆっくり立ち上がった。
「タイプだ、ものすごく」
「……………………………………………………え?」
私も奈々も聞き間違えたんじゃないかと思って、ほぼ同時に再び聞き返してしまった。
「誰のこと言ってんの?」
私の問いかけに、今度はハッキリと優くんが告げた。
「今の子に一目惚れした」
どっひゃーーーーーーーー。
嘘でしょおおおおおおおおおおおおおお。
久住に一目惚れええええええええ!?
何が起きたのか理解出来ずに、私たちはその場に立ち尽くしていた。