恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
カップを両手で包み込むように持つだけの都。


「そんなに熱くないから、飲んでごらん」


コクンとうなずき、ハーブティーを口にする都。

少しは落ち着いたのか?


ジッと見ていると、引っ込んでいた涙がまた頬を伝う。

「…ごめんなさい……葵さん…好きなの」


そう言って都は、俺の胸に顔を埋める。


「葵さんが好きなの…」


そう言って、涙を流す。

都に好きだと言われ嬉しいが、いつもと様子が違う。

危うい…今にも彼女が壊れてしまいそうだ。





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