StarDust(仮)


あ、と苓が声をあげる。

それにみんなが苓の方を向き問いかける。


「すげぇ簡単に分かる方法思いついた!」

「……まさか本人に直接聞きに行くとか言うんじゃ無いだろうな。」

「まさにそれ!俺らが行ったらダメだろうけど大和だけで聞きに行けばいいじゃん。」


誰だってそれは考える…。俺だって最終手段として残しておこうと思ってたわけだし。


ただ、それ以外いい案が浮かばないわけで。


「んー…やっぱりそれが一番なのかなぁ。」

「メールでも送ってみるか?」

「ああ、放課後話したい事がある。とでも送信しておけ。」

「おう。」


大和はもう白米しか残ってない弁当の蓋を閉じ、スマホをいじり始める。


……大和の白米嫌いは存命中か。


しょうがない。ふりかけでもわけてやるか。


俺は弁当の入れ物のポケットから鮭のふりかけを取り出し大和に投げつける。


大和は一瞬面を食らった表情をして、「バレたか」と苦笑した。


「それあれば食べれるだろ。」

「おう、サンキュ。」


大和曰く、味がないから途中で飽きるのだそうだ。

だからふりかけとかがかかっていれば喜んで食べる。

……まぁ、俺もふりかけかける派の人間だが。


「あ、いいな。ふりかけ。」

「いや、お前パンだろ。」

「えー美味しいかもよ?」

「ないない。」


何を言い出すんだ悠里は。

悠里が今食べているのは焼きそばパン。

パンだけじゃなくて焼きそばも乗っていると言うのにそれにふりかけをかけるというのか。


青海苔とかならまだわかるけど、流石にそれは持ってないぞ。


「えー鮭のふりかけ頂戴ー?」


…………は?


「さーけーさーけー。」



え、何。焼きそばパンに鮭のふりかけかけんの?

勿体無くない?いや、絶対勿体無いだろ、焼きそば味濃いんだから。


「うるさい、黙って食え。」


悠里、暑さにでもやられたか……?


その後も五月蝿かったから、結局ふりかけはあげた。

悠里の感想は…

不味くもなければ美味しくもない。強いて言えばバラバラで食べたいかなー。


だそうだ。

当然だろ……

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