足跡に惹かれて
後ろじゃなくて
太一先輩の足跡を追いかけて、駅に着くと、そこに太一先輩がいる。

そんな毎日を送ること約一ヶ月。

冬休みがやってきた。

いつもならルンルン気分なはずなのに、今回はなんだかしょぼん。

だって、先輩に会えない。

そう思いながら、部活へ向かった。

いつもより一本遅い電車で向かう。

除雪された綺麗な道には、無数の足跡がついていて、そんな当たり前のことに肩を落とした。

でも、足跡はなくても、駅にいたのは先輩だった。

「えっ、先輩?」

「あ、やっぱり奈乃ちゃんもこの電車かぁ。また、一緒だね。」

そう言ってまたホームまでの短い時間を一緒に過ごした。

それと同時に、さっきまでのしょぼくれた気分は一気に吹っ飛んでいった。
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