Mr.ハードボイルド


「ハハハ、ニーナ、安心しろ。忘れちゃいねぇぜ、オマエの誕生日だろ?」

彼女は未だ、疑り深い眼差しで俺を見つめている。
俺は得意のポーカーフェイスで続けた。

「心配するな、今夜、とびきりのプレゼントを渡すから楽しみにしてろよ」

ニーナは俺の言葉に何も返さず、ジィっと俺を見つめていた。

な、なんだよ、この無言の圧力は。
俺は耐えきれなくなってさっさとオフィスから逃げ出した。

「ちょっくら外でてくるから」




さて、困ったぞ。
何をプレゼントしてやりゃいいんだか。
やっぱり、そろそろ、なんだろうな、待ってるんだろうな、アイツ。
ニーナも、もう28歳だし。
アイツを幸せに、できるかな、俺?
いや、幸せにしてやれるのは、やっぱり俺しかいねぇな!

よしっ!
決めたぞ!
今夜、ニーナに、伝えてやるさ!
俺の嫁になれと!

いざ決心してしまうと、心の方は楽になった。

さて、じゃあ、まず指輪だろうな。
指輪って誕生石のがいいのか?
それともダイヤモンドかな?
正直、よくわからんな。
つか、誕生石ってなんだ?

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