摩訶不思議目録2
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「君はなんでここにいるの?」
制服を着て、制帽を被った君は言う。
「皆がここにいたから。」
私は皆と一緒に固まっていた。
「君の名前は?」
君は言う。
「かなゑ。カナエよ。」
私は答える。
「道に迷っちゃって。タオルの少年とか骨の少女に聞いたけど全然わからなくってー...。君は普通の人そうだね。」
そう。私は普通の人。
変わった人と比較される人間。
私は凹凸のない平たい人間。
でも、
「私は普通じゃないわ。だって私は河童だもの。」
私は河童だった。河童といっても、水掻きはないし、頭のお皿もない。甲羅もない。
見た目は人間そのもの。ちょっと乾きやすい人間。
見た目はつまらない人間。中身はおかしな奴。
「河童なんだ。僕のなまえはイタチ。皆から鎌鼬ってよばれている。」
でも君はそれが誇りかのように言った。
「出口ならとうの昔になくなった。」
私は言うと、君はえー。といいながら笑った。
すると、大きな地響きとともに細かいものが飛んできた。弾丸だ。
「ここには色んなものが行き交うのかい?面白いね。」
君は面白そうに言う。
「いつもはとばない..。」
私が言うと、さらに君は笑った。
「出口は私が知ってる。」
だから私は答えた。
「でも、今出口はないって...」
「出口は創るものよ。」
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