すきだから
「面白いの?私が彼氏と別れた事が」

「面白いっていうかさ、嬉しいよね」

「嬉しい?どういう事?」

「だってお前の彼氏に、堂々と立候補出来るってことでしょ?」


いきなりの言葉に、持っていた箸を手から落として固まった。

向かいに座る陽菜も、唐揚げを口に入れたまま千歳の顔を見て固まる。



「・・・は?」

「立候補していーい?俺、香苗ちゃんと付き合いたいんだけど」


そう言って千歳はまたにぃっと笑った。
それを聞いていた周りから、一斉に悲鳴と驚きの声が上がる。


学年一のモテ男が自ら告白したという噂は、瞬く間に学校中に広まった。




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