すきだから
イライラしているのに更に輪をかけて、学年一モテる結城って奴が香苗に告ったって
話を聞いて、俺は物凄く動揺した。

あんなカッコいい奴に言い寄られたら、誰だって落ちちゃうだろ?

もう気が気じゃなくなって、何にも手が付かなくなった。


それから香苗は毎朝、毎夕とアイツと一緒に帰る。
休み時間もどうやら一緒にいるみたいだった。
話によるとまだ付き合ってないらしいが、その仲は徐々に近くなっていってるのが俺でも分かった。

それから前よりも明るくなって可愛くなっていく香苗。

周りの奴らも「相川さん最近あか抜けてきたよね」なんて話してるし。



香苗は俺にあんな顔を見せた事なんてない。

イライラを抱えたまま、俺は毎日を過ごしていた。

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