奇跡を待つとき
小さな不幸に大きな幸運?
「笑莉ー。おきなさいー。」




「…はーい」



眠い。朝の6時。



明るくもない。

料理を作る音が聞こえるわけでもない

淡色なこの家が私は好きではない。





私の名前は斉藤笑莉(さいとうえみり)

高校一年生の少しお馬鹿な女の子

昔から運動も出来ないし。

これといった特技もない。

勉強なんか下の下。



コミュニケーション能力がずば抜けてる訳でもない

好きな人も。好きな事も。何も無い。




地味ではないけど派手な女の子達の話についてけるわけでもない。

つまり、中途半端。


だからこそ、すべてがつまらない。好きでも嫌いでもない。
< 1 / 5 >

この作品をシェア

pagetop