掌
「…ははっ。別れないよぉ〜やだなぁ、真奈美ってば…」
なんで?!と、真奈美はあたしに必死に聞いてくるけど
「あたし疲れちゃった…もう寝よ?」
返事はしないで、真奈美が、あたしのためにフローリングの上に敷いてくれた布団に、もぐりこんだ。
「歩ぃ……」
真奈美は悲しそうにそう呟いた後は、何も話してこないで、自分のベッドに入っていった。
真奈美…いつも心配してくれてありがと。
でも、あたしは別れるなんてできないよ…。
目をつむれば
あの優しい達也の笑顔が、楽しい思い出が、甦るから。
いつか、前の達也が戻ってくると信じてるから……。