桜の妖精に恋
6月 中間テスト
梅雨に入り、雨が降り続く日々。6月に入ったそうそうテスト期間に突入し、生徒は勉強に励んでいた。

「……。」

木陰『ん?』

俺たちもまた勉強をしている。てか、させられている。このおっかない要に…。

木陰『あーもー限界!!何でテスト何かあるんだぁ!!』

「木陰!俺も同感だ!!さぁ、2人なら怖くない!!帰ろう!!」

木陰『おう!!?( 'ω' )?』

ガシッ!!

要『2人ともどこへ行くつもりですか?始めてまだ30分しかたってないですよ?』

木陰『帰るんだよ!てか、要は部活行かなくていいのかよ!』

要『テスト期間ですから部活はありません!!だから、じっくり見てあげますからね(^^)/』

木陰・陽太『「勘弁してくれ??。」』

勉強会が始まったのは3日前の出来事がきっかけとなった。

先生『来週からテスト始まるからしっかり勉強しておくように』

ホームルームが終わり、木陰が俺のクラスにきた。

木陰『なぁなぁ、ゲーセン行かね?最新のゲーム導入されたんだってよ!!』

「え?マジ!?行く行く!!」

木陰『陽太さすがだなぁ!要はどうする?』

要『木陰と陽太。来週からテストですよ!勉強しなくて大丈夫ですか?』

ゲーセン行こうと要も誘ったが、テスト勉強を進められた。

木陰『そんなもん、テキトーにやって赤点取らない程度に頑張ればいいっしょ!!』

「だよな!50とっとけば何とかなるし…。」

プチンッ!

木陰『ん?何か変な音したようなぁ…。』

要『へぇ??赤点取らない程度ねぇ…。中学の時に常に一桁取ってたやついたよなぁ?それで2桁取れると?』

「要?。落ち着け…そんな怒るなよな?」

木陰『いやぁ中学の時は、義務教育だったからそんな気にしなかっただけだって…。だからそんな怒るなよ。なっ?』

要『陽太?木陰?!!高校入ったからにはしっかり勉強してもらいます!!』

俺たちはゲーセン行く以前に連行されて、要のうちに勉強する羽目になった。毎日、こっそり帰ろうとすると要にすごい剣幕で捕獲され、勉強へと連れて行かれる。

「はぁ?_| ̄|○|||」

木陰『頭…使いすぎて…倒れそう_| ̄|○|||』

要『ほらほら!まだ一問しか解けてないじゃないですか!そもそも、普段から授業聞いてればこんなことにならないですよ!』

でも、不思議に思うんだよな?要ならもっと上の高校に行けたはずなのに、わざわざ俺たちと同じ高校にするなんてなぁ。本人は家から近いって言ってるけど。

要『陽太…貴方はしっかりやればできるんですから。』

木陰『え?マジ?陽太は頭いいの?』

要『やる気を出せばですが…。中1のときに一回だけ陽太はオール満点を取って学年トップになったんですよ』

木陰『え?マジ?この陽太が?』

「あ?そんなことあったなぁ。親にゲーム取り上げされてさぁ?成績上がったら返すって言ってたから、満点とったらプラスゲームソフトも買ってもらう条件で…。」

木陰は俺らしいけど、そんな理由で満点取れるとか凄いと言われた。

要『は?そんな理由でオール満点取れるんですか?』

「え…。あ、いや…。」

要『くだらない理由ですね!!』

要はずっと学年トップをずっと守ってきた。中1の最後の学年末で、俺が学年トップを取った時の要は少し複雑な顔をしていた。

「まぁ、いいじゃん昔のことはさぁ?」

木陰『そうそう。今の陽太じゃ、無理だしな』

「まぁ、木陰よりは取れるから心配すんな」

木陰『何だと!?』

俺と木陰でテストの出来について口論していたとき、要が俺の胸倉を掴んできた。

「か、要…どうしたんだよ?」

要『いい加減にしろ!陽太!お前は何でやれば出来るのにやらないんだ!』

木陰『おいおい…。落ち着けよ…。』

要『落ち着けるわけないだろ!陽太はいつもそうだ最低の点数とっても平気でヘラヘラしてる。出来るのにやらないやつが1番ムカつくんだ。』

「だから?別に俺がどうしようとお前には関係ないだろ。」

さすがの俺もイライラして、要に言い返した。木陰は流石にヤバイと感じ止めに入ってきた。

要『関係あるよ。いつも陽太の行動には迷惑してるんだ。いつもいつも人任せで、自分では解決できないからな。』

「は?だったら、俺に構わず勉強でも何でもやってればいいだろ!高校だって俺と一緒じゃない場所行けば良かったじゃねぇか!!」

俺は腹が立って、家に帰った。家に帰るとチェリーが笑顔で出迎えてくれたが、イライラしててチェリーにキツく当たってしまった。

チェリー『陽太…?どうしたの?』

「何でもねぇよ!」

強く当たってるのにチェリーは微笑んで俺の頭を撫でる。少しイライラが収まって、チェリーに要と喧嘩したことを話した。

チェリー『陽太…。要くんはきっと陽太のことを思って言ってくれてるんだよ…。』

「知ってるよ!だから、余計ムカつくんだ!俺は別にどんな点数取ろうが何も言われないんだ!でも、要は親に凄く言われるんだよ!」

チェリー『陽太…。もしかして…。』

「そうだよ…。中1の最後の学年末で俺はゲーム欲しさに満点を取ったんだ。俺はゲームが手に入ることが嬉しかった。でも、校門で要が父親に叩かれてたんだ…。」

チェリー『陽太…。』

要は学年次席を取ったことによって、父親に怒られていた。要は月野グループの跡取りなんだから次席は許されない。

「要は俺なんかより、ずっと頑張ってきたんだ。親のわがままに。」

チェリー『でも、要くんは喜ばないよ?わざと勉強しないのは…。』

「わかってるよ!!」

チェリー『陽太は、勉強よりも大切な思いやりを持ってる。私はそれでいいと思うよ?テストも大切かもしれないけど、思いやりも大切だから陽太は陽太らしくが1番だよ!』

「チェリー…。」

チェリー『これは私の憶測でしかないけど、要くんは陽太とテストで競いたいんじゃないかなぁ?』

「え?俺と?」

チェリーは俺よりも要のことを知っている気がする。チェリーが言う一言が俺の考えを変えるような感じ。

チェリー『多分、今まで要くんを学力で抜いた人、居なかったから嬉しかったんじゃないかなぁ?親には酷いこと言われちゃうけど、それでも、陽太に抜かれても悪い気はしないしもっと頑張ろうと思うんじゃないかな?』

「要が…?」

思い返すと、中2からずっと要は本気を出せだの言ってたきがする。お前はやれば出来るのんだからっていつも。

「チェリー…。要と仲直りするにはどうすればいい?」

チェリー『陽太(^^)テストに思いをぶつければいいんじゃない?陽太ならやれば出来るって要くんの思いに応えれば。』

「ー!!わかった!サンキューチェリー!」

チェリー『頑張ってね!!』


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