セカンドパートナー

 私の反応を見て楽しげに先を予想しながら、彼女達は走り去っていった。このことは、「ウチのクラスの奴」にすぐ報告されるんだろうな。

 ため息が出た。

 興味のない人に連絡しなきゃならないなんて。ましてや知らない人に連絡するって、何の罰ゲーム? 頭が痛くなってきた。そもそもポケベル持ってないし。持ってる前提で話されても困る……。

 でも、並河君にポケベル前提でベル番教えてもらった時は嫌じゃなかったな。むしろ嬉しかった。

 それなのに私は……。


 並河君からのメモと、全く知らない男子の書いたノートの切れ端。私の手にはふたつのメモが残った。

 知らない人からもらったメモ。捨てるのも悪いし、だからといってとっておくのも悪趣味な気がする。私ごときに恋愛なんてまだまだ早いし、うまく断る方法ないかな……。

 並河君になら、ああやって強引に来られても喜べたかもしれないけど。

「……!」

 って、どうして並河君のことばっかり考えてるんだろ。

 やっぱり今日は変だ。何を考えても並河君につながってしまう。

 こうして見上げた空。雲の切れ間に見える夕焼けの茜色とか、マフラーを巻いてもかじかむ指先の感覚を、並河君に話したい。

 でも、もう、そういうやり取りはできないんだろうな。

 今朝、あんなに冷たくしてしまった。私の顔なんて見たくないと思われているかもしれない。嫌われたかもしれない……。

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