ずっと一緒にいたいのに

久しぶりに顔を合わせた彼は、花太郎とじゃれあって無邪気な笑顔をしていた。

思わずあの頃を思い出して胸がドキドキする。

でもそんな笑顔も私を見た瞬間消えてしまう。


「どうしたの？こんな朝早くから」

あたりはまだ薄暗くて、遠くの建物も霞んでみえる。

頑張って話しかけてみたけど、しばらく彼から返事はかえってこなかった。

やばい、泣きそう

そう思った時

「ランニング。勝手に邪魔してごめん」

そう言って花太郎の頭を撫でると、彼はまた走りに行ってしまった。