生きる。



「由茉ちゃん!」


私が入った途端、哉斗が抱きついてきた。


「え?どうしたの?」


「いなくなっちゃったかと思ったじゃん。」


哉斗がいった。


「え?なんで?どういうこと?」


「昨日由茉と連絡とれないし、家に行ったら

引っ越し業者のトラックが止まってるし

飛鳥さんに由茉どこにいるか聞いたら

空港とか言うし、夜に行っても真っ暗だし

インターホン鳴らしても誰も出てこないし、

由茉が引っ越したのかと思ってたんだよ、俺ら。」


湊が説明してくれた。


「あー、そういうこと…

だから湊あんなに電話してきて、

朝の電話もちょっと変だったんだね。」


「はーよかった…」


哉斗が安心したかのようにいった。


「哉斗?心配させてごめんね。

私はどこにも行かない。

いなくならないよ。大丈夫。」


私は哉斗の背中に腕を回し、ぽんぽんと

子供をあやすように背中を叩いた。


< 398 / 514 >

この作品をシェア

pagetop