お前のとなりは俺だから


はっきり言って嫌い。

……な、部類の人間である。

だから、基本的に関わらない。


そんな西原が、皐月の腕に絡みついて、


「皐月くぅ〜ん? 学校案内、先生に頼まれたしぃ〜、早く行こぉ〜?」


と、言ったところだった。

それを見ながら私は言う。


「まぁ、皐月はそれが、イヤでイヤで仕方なかったみたいだけどねー」


私が笑いながらそう言ったときだ。


ガンッ!!


さっきまでワーワーとうるさかった教室が、一気に静かになった。


その原因は―――……


「テメェら、マジでうぜぇ」


そう、さっきまでうるさい元凶であった皐月が、眉間にシワを寄せながら自分の机を蹴り上げた音だったのだ。


< 4 / 71 >

この作品をシェア

pagetop