始まりの笑顔、終わりの笑顔【ぎじプリ】
いつもと違うスカートを履いているだけだけど、なんか新鮮で、恥ずかしがる君も、また可愛かった。

ある日、出勤して、一時間も経たないうちに、慌ただしくやってきた君。

「そんなに慌てて、どうしたの?」

「さっき、保育園から電話があって…下の子が、熱を出したの。朝、調子悪そうなの、わかってたのに…」

そう言って、唇を噛む。

「大丈夫だから。さあ、行って!」

「ありがとうございます」

小さく頭を下げた後、飛び出していこうとする君に、声を掛ける。

「落ち着いて!忘れてるよ」

「っ!…ごめんなさい」

一度、深呼吸をして、君は出ていった。

「大丈夫だから」僕も、ここで願ってるよ。


─ウキウキした君、緊張している君、落ち込んでいる君、疲れている君……

ここで、いろんな君を、見守っていたよ。

いつも、始まりと終わりには…

「お疲れ様です!」

優しい君の笑顔──

それも、今日が最後。

「新しい職場には、いつから?」

「再来週からです」

「そう…寂しくなるな」

思わず、視線を落とす。

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