プレゼント
「あ、当たりですか?楓花ちゃんは分かりやすいし、拓海さんも、楓花ちゃんとは話してるから、もしかして?って(笑)」
と話すと。


「アンタ、自分の事は分かんないのに、他人の事は敏感なんだな。」
自分の事?
首をかしげると。

「ま、いいや。お疲れ様。」
若干まだ顔が赤いながら、拓海さんが帰っていった。


休憩室の中に入ると、もうみんな帰っていて、残っているのは俊彰さんだけ。


寝ている姿は、私より年上なのに無防備で可愛い……。


「俊彰さん、もうみんな帰りましたよ?」
ユサユサと身体をゆすると、うぅ~んと唸っている。


パティシエの俊彰さんは、私なんかの疲れより、もっと疲れただろう。


いつも私にしてくれているみたいに、
「お疲れ様。」
と頭をナデナデしてみる。


すると、ふにゃ……という感じに表情がほころんだ。


思わずドキッとする。


ふと手が止まると、俊彰さんが目をあけた。


「う~ん、あれ??美樹ちゃん??」
テーブルにうつ伏せになっていた頭をあげる。
まだボーッとしているみたいで、ぽやんと私を見ている。


うっ、可愛い……。


そのうちに、
「あれ?これ夢かな?」
目をゴシゴシこすってる。


「ふふ、現実ですよ。」


「本当に?夢で美樹ちゃんが出てきたから、夢の続きかと思った。」


な、なんですと?
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