キミに想いが届くまで。
絵梨ちゃんと一緒に校舎に入り、教室に行く。
1年の時はクラスが離れたけど、2年生になって運よく同じクラスになった。
「そういえば、これ夏休み前から置いてあるよね」
後ろのドアから入り、窓側の一番後ろに突如できた席を指さす絵梨ちゃん。
このクラスになってすぐはなかったのに、夏休み前に急に設置されたんだ。
「不思議だよね。
私、あそこの席になりたい」
私の今の席はちょうど教室の真ん中あたり。
だから後ろでしかも窓側ってすごくうらやましい。
「莉子はまだいいよ。
あたしは教卓の真ん前だよ?」
「それは嫌だよね」
「他人事だなぁ!」
絵梨ちゃんが軽く怒って私の髪の毛を引っ張る。