キミに想いが届くまで。




思わず声を出して笑ってしまうと、眉間に皺を寄せて私を見る。




「何笑ってんだよ」


「いや、三浦くんがかわいいなって」


「はぁ!?」


「私、今の三浦くんを知りたいって心の底から思った」




今の奏汰くんのことを。

もう一度友達になりたいって思っておきながら、私はただ昔の奏汰くんを追いかけ続けていた。





「だから絶対、三浦くんと1番仲が良い友達になる!」




時間はかかるかもしれない。


だって私の中では、中学の時の奏汰くんの存在はどうしても大きすぎるから。



それでも、今の奏汰くんも知りたいなっていう気持ちも本当だから。





「へぇ、じゃあそんなお前に教えてやる。
こんなダッサイきっちりおさげより俺はショートボブが好きだな」




髪の束を掴んでから、顔に投げられる。




< 191 / 565 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop