キミに想いが届くまで。
順平くんが口を尖らせる。
だけど、それに見向きもせずに絵梨ちゃんはお弁当を食べ始めた。
私と奏汰くんは絵梨ちゃんにもらったいちごミルクを飲み始め、順平くんは購買で買ってきたパンにかぶりついていた。
そこからはいつもの4人の雰囲気で、奏汰くんと話す回数はさっきよりも当然減ったけど、隣にいるってだけで心が温かくなった。
今までは少し距離を感じていたけど、一歩奏汰くんに近づけた気がする。
そして、もっともっと、奏汰くんに近づきたいって思った。
「で、オレはやっぱりテーマパークがいいと思うんだけど」
「それは疲れそうだから長期休みがいい」
「俺も」
「私も、かな」
来週の日曜日に4人でどこ行くかって話になるけど、なかなか決まらない。
順平くんの意見は彼以外満場一致で、却下となってしまった。
次の日から学校ってことを考えると、できるだけ遠出したくないと思ってしまうインドア派の私。