キミに想いが届くまで。




1秒でも早く会いたい。


病室の前まで来て、いったん足を止める。



プレートには奏汰くんの名前があった。


このドアを開ければ奏汰くんがいる。




会えるんだ。




深呼吸を繰り返し、心の準備をする。



言いたいことや聞きたいことはたくさんあるけど、伝えたいことはただ1つ。


キミに届けなきゃいけない想いは1つだけ。





ゆっくりと息を吐いたあと、3回ノックをした。




「はい」




奏汰くんの声が聞こえて心拍数が跳ね上がる。


もう一度、ゆっくり呼吸したあとにドアノブに手をかけてスライドさせた。






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