キミに想いが届くまで。
奏汰くんは照れたように頬をかきながら私を見た。
その頬はほんのり赤く染まっている。
「つまり、俺は莉子ばっかりなんだ」
これ以上、幸せなことがあるんだろうか。
私が想う人が私を想ってくれる。
同じくらいの大きな気持ちを抱いてくれる。
いつだって、私をこんなに満たしてくれるのは奏汰くんだ。
「奏汰くん」
「ん?」
「これからはずっとそばにいてね?」
私がお願いをすると、大好きな笑顔で頷いた。
「約束する。
ずっと莉子のそばにいるって」
もう、離れることなんてできない。
キミがいない未来は考えられないと思った。