あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
起こしてはいけないと思う私は小林さんの腕の力が緩んだ瞬間を狙って抜け出そうと試みて何回目かの機会を伺っていた。でも、腕の力が緩む気配はない。少し緩んだかと思って身体を動かすと急に腕に力が籠る。どうしようかと思っていたら、フッと耳元で吐息混じりの甘い声が擽った。
「そろそろ諦めれば」
そんな声に驚いて小林さんの方を見るとさっきよりもギュッと私の身体を引き寄せながらニッコリと笑う。さっき見た時に起きた気配は微塵も感じさせなかったのに、小林さんはいつの間にか起きていたようだった。
「いつ起きたんですか?」
「美羽ちゃんが俺の腕の中でモゾモゾし始めた時」
それって、もしかしたら私が起きたのとほぼ同時に起きていたということだろうか?ということは寝たふりをしていたってこと?
「寝たふりしてました?」
「寝たふりというか、美羽ちゃんに起こして貰うのを待ってた」
小林さんはそういうと私の身体をギュッと自分の胸の中に引き寄せた。頬を胸に付けるように抱き寄せられると熱とともに感じるのは小林さんの激しい鼓動だった。ドキドキを通り越してバクバクいっている。
「起こしたらいけないと思っていたのに」
「うん。その気持ちが嬉しかったからつい悪戯したくなった」
そう言うと小林さんはそっと私の唇に触れるだけのキスを落とす。まさかこのタイミングでキスされると思わなかった私はまた、顔を真っ赤に染めてしまう。
「そろそろ諦めれば」
そんな声に驚いて小林さんの方を見るとさっきよりもギュッと私の身体を引き寄せながらニッコリと笑う。さっき見た時に起きた気配は微塵も感じさせなかったのに、小林さんはいつの間にか起きていたようだった。
「いつ起きたんですか?」
「美羽ちゃんが俺の腕の中でモゾモゾし始めた時」
それって、もしかしたら私が起きたのとほぼ同時に起きていたということだろうか?ということは寝たふりをしていたってこと?
「寝たふりしてました?」
「寝たふりというか、美羽ちゃんに起こして貰うのを待ってた」
小林さんはそういうと私の身体をギュッと自分の胸の中に引き寄せた。頬を胸に付けるように抱き寄せられると熱とともに感じるのは小林さんの激しい鼓動だった。ドキドキを通り越してバクバクいっている。
「起こしたらいけないと思っていたのに」
「うん。その気持ちが嬉しかったからつい悪戯したくなった」
そう言うと小林さんはそっと私の唇に触れるだけのキスを落とす。まさかこのタイミングでキスされると思わなかった私はまた、顔を真っ赤に染めてしまう。