専務と心中!
『ええ。硝子版も200枚以上あります。純然たる写真ではない絵葉書を入れると1万点以上になるでしょう。……私は扱ってませんが、戦後はもっと多いと思いますよ?』
がらすばん、って何だろう。
戦後の、写真?
そんなもん……考えただけで怖すぎる。
私がそれを、把握して、管理するの?
やばい。
やっと、古い文字を読む勉強し始めたばかりの私には、見当も付かない。
「すみません。不勉強で途方に暮れてます。……あの、これから勉強して、明日か明後日、美術館にいただきに参りますので、いろいろ教えていただけますか?」
正直に、前向きに、そうお願いした。
取り繕ったって、どうせ素人ってバレてるんだもん。
多少あざとくても、開き直って、教えを請うべきだろう。
『いつでもどうぞ。……ああ。戦前の写真は既に私のほうでデータベース化してるので大丈夫ですよ。戦後も、同じフォームを使われて、整理されてはいかがですか?』
神!!!
優しい峠さんのお言葉に私は、電話なのに、ペコペコと何度も頭を下げてお礼を言い続けた。
……ほんっとに、峠さんがいてくださってよかったー。
「写真の整理もせなあかんみたい。戦前分は峠さんが持ってはるらしいけど、戦後の写真って、どこにあるんやろう?」
撮影に戻ると、早速碧生(あおい)くんにそう聞いてみた。
「あー、ありますよ。けっこうな枚数、既に所在確認してます。ほら、最初に、各課回って古い資料を見せてもらってきたじゃないですか。あのとき、写真やアルバムの有無も聞いてますから、すぐに集められると思います。」
あっさりと、碧生くんはそう言ってくれた。
「え!そうなん!?すごい!!さすが!ありがとう~!」
思わず喜んでしまったけど……よくよく考えたら、私、情けない。
社員なのに、全然流れを把握できてない。
「ごめんなさい。私が頼りないから、任せっきりで……。」
そう謝ると、碧生くんは慌てて手を振った。
「いやいや。俺らも、いちいち報告、連絡、相談すべきなのに、勝手に進めてて、すいません。……あんまり最初からあれもこれも言うと、布居さん、しんどくなるかと、小出しにしてました。」
なるほど。
気を使ってもらってるのはありがたいけど、私、学生バイトくんらに育てられてるみたい。
多少複雑な気持ちになったけど、それもすべて私が至らないからよね……と、飲み込んだ。
がらすばん、って何だろう。
戦後の、写真?
そんなもん……考えただけで怖すぎる。
私がそれを、把握して、管理するの?
やばい。
やっと、古い文字を読む勉強し始めたばかりの私には、見当も付かない。
「すみません。不勉強で途方に暮れてます。……あの、これから勉強して、明日か明後日、美術館にいただきに参りますので、いろいろ教えていただけますか?」
正直に、前向きに、そうお願いした。
取り繕ったって、どうせ素人ってバレてるんだもん。
多少あざとくても、開き直って、教えを請うべきだろう。
『いつでもどうぞ。……ああ。戦前の写真は既に私のほうでデータベース化してるので大丈夫ですよ。戦後も、同じフォームを使われて、整理されてはいかがですか?』
神!!!
優しい峠さんのお言葉に私は、電話なのに、ペコペコと何度も頭を下げてお礼を言い続けた。
……ほんっとに、峠さんがいてくださってよかったー。
「写真の整理もせなあかんみたい。戦前分は峠さんが持ってはるらしいけど、戦後の写真って、どこにあるんやろう?」
撮影に戻ると、早速碧生(あおい)くんにそう聞いてみた。
「あー、ありますよ。けっこうな枚数、既に所在確認してます。ほら、最初に、各課回って古い資料を見せてもらってきたじゃないですか。あのとき、写真やアルバムの有無も聞いてますから、すぐに集められると思います。」
あっさりと、碧生くんはそう言ってくれた。
「え!そうなん!?すごい!!さすが!ありがとう~!」
思わず喜んでしまったけど……よくよく考えたら、私、情けない。
社員なのに、全然流れを把握できてない。
「ごめんなさい。私が頼りないから、任せっきりで……。」
そう謝ると、碧生くんは慌てて手を振った。
「いやいや。俺らも、いちいち報告、連絡、相談すべきなのに、勝手に進めてて、すいません。……あんまり最初からあれもこれも言うと、布居さん、しんどくなるかと、小出しにしてました。」
なるほど。
気を使ってもらってるのはありがたいけど、私、学生バイトくんらに育てられてるみたい。
多少複雑な気持ちになったけど、それもすべて私が至らないからよね……と、飲み込んだ。