唯一愛した君へ






―――2年前―――











『慎斗さん!!』



俺らのチームのたまり場に行くと、下の奴が慌てて駆け寄って来た。




『なんだ?どうしたんや?』




何か問題でも起こったか…

そう考えていた俺の予想は見事に裏切られた。




『…あ、あの…梶貴…鷹巳がサツにパクられて、今刑務所にいるらしい…です…!!』



心臓が、一瞬止まった。
耳を疑った。





『…それ、本当か?』


『はいっ!チームの中に薬を所持してた奴がいて、それがバレたらしいです…』



まぢかよ……。

俺の頭にはそれしか浮かばなかった。




『…じゃあ、あそこのチームは潰れたのか……?』



頭がサツにパクられたんじゃ、チームは終わったようなもんだ。




『それが……その前に総長が代わってたらしくて…梶貴鷹巳が全部の罪を被ったらしいっす』




嘘だろ…?
あいつが?
チームを嫌がってた奴が?
身代わりになった…?





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