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リビングのソファには3人の男女が座っていた。

つまりここにいる5人がシェアハウスの住人だ。

見た目だけで判断するのはよろしくないが、悪そうな人はいなかった。

偉そうにしている人はいなかったし、派手な格好をしている人もいなかった。

「これで全員か?」

男がみんなに確認する。

私はソファにそっと座った。

誘導してくれた男も座った。

雰囲気を見ると私の隣に座る男子は異様に固い。

たぶん私と同じ1年だと思った。

「じゃあ、自己紹介するか」

さっきから喋るのはこいつだけだ。

たぶん3年だな。

私の予想は合っていた。

「俺は3年になる神無月悠紀(かんなづき ゆき)。よく名前だけ言うと『女か』って言われるけど、純正の男だ。」

純正って…

でも、“ゆき”って名前の男の人は聞かないかも…

後から漢字を聞いて、これは男だなと思った。

神無月の隣に座る男、私を誘導した人が口を開く。

「2年になる倉谷拓翔(そうがや たくと)です。えっと…バカなんで1年生にも勉強のこと聞くと思うんですけどよろしくお願いしまっす!」

神無月よりは関わりやすそうな雰囲気がした。
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