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第三章
あっという間に時は過ぎ、暑い夏の季節がやってきた。

制服も衣替えをし、見た目だけでも涼しげになった。

シェアハウスの面々との関係はあれから大して変化はなかった。

話すのは今原と望田だけで、倉谷とは会ったら話す程度だし、神無月とは顔を合わすことがまず少なかった。

今原とは何故か未だに登下校を一緒にしている。

下校時は木野と島井も同じだ。

木野は私の高校での唯一の友達になってしまった。

木野にはあの性格だからだろうが、私以外にも友達と呼べる人は何人もいる。

でも、いつも私のことを気にかけてくれ、自然と私といる時間が長くなっている。

ついでに島井とも会話をするようになった。

といっても、下校時だけだが…

木野と島井は相変わらずだが、その中に私と今原が入ることも少なくなくなった。

そして、私たちは初めての夏休みを迎えようとしていた。
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