俺様彼女

けど――…

「そんときって兄貴しか信じられなかったのか?」

父親は?

「まぁ…」

「ふぅん」

何となく聞くのは駄目な気がして、言うのを止めた。

そーいえば俺、三木の父親一回も見たことないや…

「おぉ!ラック出来たのか!やっぱりこのパステルブルーかわいいな!」

「ん?あー…そうだな」

「…河辺、やっぱり気悪くしたか?」

申し訳なさそうに眉を下げて、珍しくしおらしい彼女はひどく可愛らしかった。

「そんなんじゃないって」

「本当か?」

ずいっと俺に詰め寄る三木は、俺の膝に手を置いて顔をのぞき込むように俺を見る。

「みっ…」

「どーなんだ」

なんかこの状況…

まずくありあせんか?
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